中学入試本番 座談会「我が家はこうして乗り切った!」

渋幕・慶応・豊島岡……合格保護者が本音で語る!受験校パターン、健康管理

2020.01.15

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加賀 直樹
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葉山 梢
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我が子の日頃の頑張りを、どう結果に結びつけるのか、保護者にとっても勝負どころです。心構えや当日に向けたヒントを、昨年経験した現中1生の保護者が語り合いました。
※この座談会は、読者ら約100人を招き、朝日小学生新聞の協力で2019年11月23日に都内で実施しました。(コーディネーター/柏木友紀・朝日新聞EduA編集長)

中学入試を経験した現中1生の保護者に聞いてみました

 <入試前日まで>
●練習校を含め、全部で何校受けましたか?
●過去問は何校、何年分を勉強しましたか?
●本命校入試の何日前まで学校に行っていましたか?
●体調管理で気を付けたことは?
●前日の夕食メニューは?

登壇者のプロフィル
(1)子どもの性別(2)進学先(3)実際に受けた学校数

Aさん(母)=(1)男子(2)慶応義塾普通部(3)6校
Bさん(父)=(1)男子(2)城北(3)7校
Cさん(母)=(1)女子(2)豊島岡女子(3)3校
Dさん(母)=(1)女子(2)渋谷教育学園幕張(3)3校
Eさん(母)=(1)男子(2)海城(3)4校

受験校パターンと過去問対策は

――受験校パターンはどのように組み立てましたか。

Aさん 全部で6校受けた。うち2校は「練習校」でリハーサルも含めた受験。3校は第1志望というくくり。「1月校」の渋谷幕張が、一番の要。そこに必勝することで、「2月1日校」はスムーズに運ぶのではという目標を立てた。「2月1日校」の対策をそっちのけで、渋谷幕張の対策を最後まで取り組んだ。おかげで、全校受かった。最初に受けたのは、1月初めにあった北海道と長野の学校の東京会場。埼玉や千葉の「練習校」はあえて受けなかった。インフルエンザ、人混みで疲労がたまるリスクも考慮し、なるべく「1月校」はストレスのない状況で受けることを目標にした。

Bさん 1月に埼玉、千葉を1校ずつ、そして2月1日の午後、世田谷学園の「算数1教科入試」を受けた。午前と午後で4教科をやるのは大変なのでよかった。世田谷学園は特待生狙いで翌日も受験した。3日は都立中高一貫校、4日に城北を受けた。

中学入試の経験者座談会 前日までに気をつけたこと

Cさん 第1志望の前の受験校を、あえて合格1校・不合格1校となるように設定した。合格の安心感、達成感と同時に、不合格の悔しさも味わってほしかった。2月1日には桜蔭を受けたが、桜蔭は午後まで面接があり、お弁当持ち。塾からは「2月1日校」の午後受験を勧められたが、ここで疲弊して翌日の第1志望の豊島岡に落ちるのは困ると思い、午後受験は避けた。豊島岡は第1志望と書いて受け続けると優先という話が入試説明会であった。第1志望と書いて3回目まで受け続けようと本人とも話し、そのような計画を立てた。ただ、かなりきつくなるのでシミュレーションをさせた。一応、2月4日の少し偏差値を落とした学校の受験票は取っておいた。

――過去問は何年分やりましたか。

Dさん 渋谷幕張にどうしても入りたいという娘に、ゴールはどこらへんにあるのかというのをまず認識させようと思い、早めに過去問をスタートした。10年分取り組み、4、5年分は答え合わせ、間違い直し、復習までしっかり実施した。渋谷幕張は問題のリード文がとにかく長い。特に社会や理科はリード文を読むだけで大変。まず慣れさせた。10年分見ていけば、傾向と対策がだんだんわかってきた。解けば解くほど、点数も上がった。とにかく本人が傾向をつかむことと、問題に慣れることに特化した。

Eさん 海城の過去問を8年分。家で解いて、週1回、塾で答え合わせ。併願校は2、3年分を家で解いた。国語は塾にファクスして採点してもらった。塾の海城コースでは、8年分を前半で解き、後半は、先生がつくった予想問題を解いた。解答・問題用紙を実物大に拡大するため、コピー機をレンタルし、本番さながらに準備した。

Bさん 単身赴任で遠方にいたので、受験のことはほぼ妻に任せっきり。ただ、子どもの成績を逐一見ながら、塾の偏差値表を読みこんだ。どこの学校がどれくらいの偏差値で何日が試験日なのか。偏差値が50だとここ、60だと何日にここ、65だとこういう学校に行ける、というのを全部言えるくらいに眺めた。塾の偏差値表は、見事にそのまま合否に反映していた。数値の差がわずかでも、くっきり結果が出た。

Cさん 豊島岡の国語がかなり難しいと塾の先生から言われていた。娘は桜蔭コースに通い、桜蔭の過去問を15年分解いた。先生が厳しいコメントをくださるので、もう一度解き直しをして提出。先生から合格をもらうまで、彼女は15年分全部を提出して、ピストンをしていた。最後に豊島岡の国語を受けたとき、選択肢で二つ迷ったという。これも予想通り。でも「わかった」と。やはりかなり読み込めないと、選択肢の二つで迷うと先生から言われていたが、間違わずに解けたのが、この15年分の成果かなと。彼女は、特化して繰り返しやる大切さを国語で学んだ。

Dさん 長い問題文の中に答えのヒントが書いてあることに、娘が過去問をやっていて気づいた。過去問はその名の通り過去の問題だからもう出るはずはなく、そこまで時間をさく必要はないと言う人もいるが、早い段階から何年分もやることでいろいろなヒントが見えてくる。やはり過去問は重要だと思う。

直前の体調管理は

――本番の何日前まで学校に行っていましたか?

Eさん 本人と相談し、1日前まで学校に行った。ただ、全ての感染症をもらってくるタイプ。それでも、本人は「学校に普段通り行きたい」と。電車通勤のパパが帰ってくるたび、「手洗いとうがいをして、その後にドアノブを触って!」。

Aさん 1月中旬までは学校に行った。中旬からは基本的に休んだが、本人も気分転換に学校に行きたい、と言うので、週1回は行った。1月下旬、先生にお手紙を出し、2月の試験が全部終わるまでは休みますと伝えた。マヌカハニーをなめさせ、マスク着用、抗菌グッズで対策を取った。

中学入試の経験者座談会 前日までに気をつけたこと
イラスト/伊藤理穂

Dさん うちは家族で鼻洗浄をする習慣をつけて乗り切った。塾が遠く帰宅時間が遅くなるため、帰りは夫が仕事帰りに迎えに行き、お弁当を車の中で食べ、帰ってきたらもうお風呂に入って寝るだけという状況をつくった。通塾がある日でも10時に就寝、他の日は9時半には寝かせた。睡眠を取らせることは必要。

Cさん 娘は寝不足に大変弱い子。9時か9時半には寝るのを徹底する代わり、朝6時に起き、計算と漢字で頭を起こすようにした。

Aさん 「早く寝なさい」と言っても習慣で寝られず、諦めて、0時近くまで起きていた。塾の「1日1ページ解く」を1枚と漢字練習でだいたい30分。時間を計って毎日スコアを書き、壁に貼った。ゲーム感覚で、楽しく朝のルーティン勉強ができた。中学に行った今も1日も欠かさず続けている。

Bさん 無駄な外出をしない。家族一丸の体調管理。「R-1」という、明治のヨーグルトドリンクを飲んでいた。手洗い、うがい。あと睡眠時間の確保を徹底した。

――前日の夕食メニューは?

Eさん おすしが大好きな子なので、食べさせてあげたかったが、やっぱり生ものは……。たしかカレーかビーフシチューをつくったと記憶している。一緒に食べ、9時前にはいつも通り就寝。起床時刻も間に合うように、試験の2、3時間前。朝は息子の好物の卵料理を出し、おなかを壊さないものを心がけた。

Dさん しゃぶしゃぶが娘の好物。とにかくテンションを上げようとこれにしました。火も通っているし、野菜も食べられる。水蒸気が出るので家の中の湿度が上がる。水蒸気によって、インフルエンザや風邪の予防も兼ねた。

Aさん 時短でつくれることが一番。親も忙しい時期なので、なるべく短時間でつくれて、「食べた感」がある、ボリュームのあるもの。DHAが含まれているものも意識し、焼きそばにサバ缶を入れたり、カレーに納豆をのせてみたりした。

Cさん 1月に入った頃から、本人が「緊張してきた」と言うので、「このハーブティー飲むとリラックスするんだって」と言い、飲ませていた。試験前日にも「飲む?」と聞いたらうなずいたので、きっと緊張していたのだろう。当日もその温かいハーブティーを持たせた。

中学入試の経験者座談会 前日までに気をつけたこと
イラスト/伊藤理穂

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