サピックス広野先生の 知っトクなっトク中学受験

中学入試の「インターネット出願」手続きのポイントは? 平均出願校数は?

2019.12.09

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広野 雅明
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情報過多の時代の中学受験。大手進学塾サピックスの広野雅明先生が保護者の方々に向け、情報を上手に利用するコツを解説します。

入試まで残り少なくなりました。お子様の学習面、体調面、そして実際の入試の出願手続きなど保護者の皆様にとって悩み多い時期かと思います。今回は入試の出願について書かせて頂きます。

気をつけたい出願手続きと締め切り時間

まずは入学試験の出願手続きから。以前は紙の願書に自筆し、実際に学校の窓口に並んで出願する学校が大半でした。それ以外は郵送による出願でしたが、ここ数年、非常に増加したのがインターネット出願です。今となっては、窓口に持参あるいは郵送という学校が少数で、受験するすべての学校がインターネット出願であったご家庭も非常に多いです。この出願システムは何社かの業者が開発したものを各校で使っていますので、ある学校で入力した情報がそのまま別の学校でも活用できたり、学校説明会や体験授業などの予約の際に登録した情報がそのまま利用できたりすることもあります。そのため非常に便利ですが、逆に一度登録した情報がそのまま使用されますので、最初の登録時から各種の個人情報は正確に記載する必要があります。

さて、次のグラフをご覧ください。

サピックス3につくグラフ

これは2019年度の聖光学院中学校(横浜市)の2回目の入試の出願状況です。同校は2月2日に1回目の試験、2回目の試験が2月4日です。1月13日が出願開始日で、1回目の試験の合格発表が2月3日、2回目の出願は2月3日23:59まで可能です。ご覧の通り、出願開始直後に大きく数を伸ばし、次に1回目の合格発表の日に大きく数を伸ばしています。これがインターネット出願の特徴です。自宅のパソコンやスマートフォン等ですぐに出願でき、受験料の納入もクレジットカード等で可能ですので、当日までのお子様の各校の合否をふまえながら、直前に出願することが可能です。そのため、以前は出願初日の応募者数でおよその志願状況が想定されましたが、今や前日まで受験者数が読みづらくなりました。その代わりに実際に出願したお子様の当日の欠席率は低くなったようです。

また入学手続きもインターネット上で可能な学校もありますので、ぎりぎりまで悩んで入学手続きをするご家庭も増えています。ただし、学校により手続きの締め切り時間は違います。機械ですので1秒でも遅れると手続きができなくなります。インターネットは時間によりなかなかつながらない状況になる危険性もありますので、多少の余裕をもって、各種の手続きをするようにしましょう。

一方、海城中学校(東京都新宿区)のように、2月3日に実施される2回目の試験の出願締め切りが1月25日というような学校もありますので、締め切り日も要注意です。

東京都内は12月20日から出願開始

次に出願開始日です。東京都内の私立中学校は12月20日から登録を開始、受験票の印刷は1月10日以後となっています。それに合わせ、窓口で出願する学校や郵送の学校も1月10日から出願開始であることが多いですが、一部例外がありますのでご注意ください。それに対し、他県の出願は学校によってまちまちですので、出願予定校の情報は早めに一覧にして出願漏れなどがないようにしてください。また出願開始時間も学校によって異なります。0時から、9時から、10時から、12時からなどがありますので、こちらも注意してください。出願順で試験会場が決まる学校もあります。試験番号順に退出させる学校もあります。若い番号を取る際は早めに出願しましょう。

出願後に受験料を納入しますが、クレジットカード等の決済、コンビニエンスストアでの入金など様々な方法が用意されています。入金の確認後に手続きが完了になりますので、このことも踏まえ決済方法はご検討ください。

受験票の写真についても学校により扱いが違います。ご自宅で実際の写真を貼る学校、システムにアップロードして印刷する学校もあります。後者の場合は、データ量が大きいとアップロードに時間がかかりますので要注意です。

インターネット出願後に学校に書面を郵送する学校もなかにはあります。また試験当日に志願理由等を記入した用紙を持参する学校もあります。必要な手続きに漏れがないよう一覧にして、毎日チェックするようにしましょう。

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インターネット出願の場合はご自宅で受験票を印刷することが多いです。当然ですが、紙やインキなども多めに準備しておいた方がよろしいです。お子様が持つ受験票ですので、心持ち厚めの用紙の方が安心できます。どんなに準備しても、当日忘れ物をしてしまうことがあります。なかには受験票を忘れるお子様も毎年いらっしゃいます。そのため、ご自宅で印刷するときは複数枚用意して、お子様が1枚、付き添いの保護者が1枚、さらに必要な情報は持参するスマートフォン等にすべて保存しておくと安心です。

さて、今春サピックス小学部を卒業した児童の出願予定校数は平均約7校(同じ学校を複数回出願することもあります)、そして実際に受験した学校数は平均約5校です。12・1月から始まり、2月には同じ日に複数校を準備して、前日までの結果で最終的に受験校を決めたり、午前・午後と受験したりするなど、かなり受験パターンが複雑になっています。前日にあまり悩みすぎると手続きの締め切り時間を忘れるなどの恐れもあります。そのため、複数校に出願する場合は、事前に前日までの結果次第でどちらの学校を受験するかを決めておいた方がよいと思います。また複数の学校から合格を頂いた際、どの学校に手続きをするかも、できれば事前に優先順位を決めておいた方がよいと思われます。手続き日・手続き時間も学校によりまちまちですので、当日悩むのはかなり困難です。お子様を交えてご家族で方針をしっかり決め、決めかねる際は早めにお通いの塾の先生とご相談することも大事です。

以前は、前日あるいは早朝から寒風の中、出願のため、難関校に列を作ることが一つの受験風景でした。もちろん今でもそのような学校が何校かあります。その場合は非常に冷え込みますので、防寒対策はしっかりとお願い致します。お子様だけではなく保護者自身の体調管理もこの時期は大切です。悔いの残らない受験にするためにもご家族で細心の注意を払い、できることはしっかりとして頂きたいと思います。

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