家族のとなりに新聞を

「お父さん、ニュース見ようよ」 保護者も驚いた子どもの変化のきっかけは

2019.12.02

author
関口 修司
Main Image
  • 小学校の授業公開日、新聞を読む子供たちの成長に気づく保護者
  • NIE(新聞活用学習)に対する保護者の学校評価、高い満足度
  • 子供に薦められ、購読再開した家庭も。新聞に家族の絆深める効果

日常的に新聞を読む子供たちの成長に、驚く保護者ら

「NIEタイム」取り組み 書く力伸び、内容も充実

教室での子供たちの様子をご紹介してきました。今回は保護者や家庭の変化についてのお話です。

私の小学校では、月2回の土曜日に授業公開をしていました。校長室の戸を開けていると、1人の父親がのぞいて話しかけてきました。「うちの子には参りましたよ。テレビでバラエティー番組を見ようとしたら、『お父さん、たまにはニュースを見ようよ』『明日はNIEタイムがあるから見ておきたい』って言うんです。そのときは驚きましたが、今日学校に来て分かりました。子供でも大人の新聞を読んでるんですね」

授業公開日には、保護者や地域の方々が子供たちの学校での様子を見に訪れます。新聞活用学習への理解を広げようと、朝の時間に全校で「NIEタイム」を行い、新聞で授業もしてもらいました。

廊下には子供たちが取り組んできたNIEタイムのワークシートが貼り出されています。数カ月前のものと見比べることもできます。書く力の伸びは一目瞭然。書き込まれた文章は量も内容も着実に充実している様子がうかがえます。保護者はまずはわが子の作品を手に取ります。友達の作品も気になる様子で見ています。わが子の成長だけでなく、友達や学級の成長に気付いてくれる方々も少なくありません。

「一緒に読もう」子供に薦められ、購読再開した家庭も

毎学期末に保護者に学校評価をしていただきましたが、NIEに対する満足度は大変高い(肯定的な評価は90%以上)上に、否定的な声が寄せられたことはありません。始める前は新聞購読料や新聞ごとの主張の違いなどについて、苦情や疑問が寄せられるのではと不安もありましたが、杞憂(きゆう)でした。もちろん配慮はしました。「買ってほしい」とは言いません。家庭から古くなった新聞を持たせてほしいと呼びかけました。先生方や地域の方々にもお願いしました。複数社の新聞を集めることにも努めました。

関口コラム2

予想外の反応も表れました。新聞購読を始めた家庭があったのです。ある保護者はこう言いました。「仕事が忙しく読まなくなってしまい、新聞をやめました。子供が『学校で新聞の勉強をしているよ。一緒に読もう』と言うので、またとりました。記事を話題に会話ができ、世の中のことを教えられることがうれしい」。小学生向けの新聞をとるようになった家庭も増えました。「私の方が新聞で結構学んでいます」と語る保護者も少なくないのです。新聞には家族の絆を深める効果もあるのかもしれません。

Latest Articles新着記事