2020教育改革 国語力の鍛え方

現代文のカリスマ講師が説く 幼少期からの「論理力」

2019.11.06

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斉藤 純江
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予備校で現代文のカリスマ講師として人気を博した出口汪さん(64)は、大学受験生を指導した経験から、「幼少期から論理を学ぶのが、最も確実に成果を上げられる」と言います。今年度からは幼少児向けの学習教室も立ち上げました。「国語は論理」という出口さんに、論理習得のコツを聞きました。

話を伺った人

出口汪さん

(でぐち・ひろし)出版社「水王舎」代表取締役。「出口式みらい学習教室」代表。広島女学院大客員教授。著書に「2歳から12歳の脳がグングン育つ! 論理の力」「日本語力 人生を変える最強メソッド」など。

子どもたちはテレビやユーチューブなどの映像文化で育ち、絵文字やLINE(ライン)スタンプでメッセージや気持ちを伝えます。言葉を使わず、感覚的にわかった気になる環境にさらされているのです。そんな時代だからこそ、言葉できちんと理解し、相手に伝える訓練を、幼少期から始める必要があります。

「国語は論理の教科だ」と言い続けてきました。国語が苦手な子はセンスがないのではなく、論理を意識して読む練習をしていないだけです。国語力を伸ばすには、論理力を身につけるしかありません。

論理とは基本的に、「イコールの関係」「対立関係」「因果関係」という三つの言葉の使い方の法則です。

「イコールの関係」は、筆者の主張を裏づけるために、具体例を挙げる場合などに使われます。見つけるには、抽象から具体、もしくはその逆を理解することが大切です。例えば、リンゴ、モモ、ブドウをまとめる言葉は「くだもの」で、「さかな」を具体化する言葉はマグロ、サンマ、サケです。親子で「仕事には、どんなものがある?」「ダイコン、ジャガイモ、ニンジンをまとめるのは、何という言葉?」などと、言い換えの練習をしてみるといいでしょう。

「対立関係」は、文章の中で主張を強めたい時などに、二つの文や段落を比べる形で登場します。対立関係を理解するには、反対語を考える練習が役立ちます。私の学習教室では「あさい」「ふかい」や、「はれ」「あめ」などの反対語が書かれたカードを使って、カルタ遊びや「神経衰弱」で反対語に親しんでいます。

「因果関係」は、原因、理由と結果の関係です。国語の設問で数多く出題されるのは、理由を求める問題です。親は普段から子どもに「どうして?」と、理由を聞く習慣を持ちましょう。

幼少期から「論理力」を身につけよう

言語を習得する幼児期に、漢字学習を始めることもお勧めです。漢字はパソコンなどで簡単に変換できる時代ですから、「薔薇」のような難しい漢字が書けることより、読めて意味がわかることが大切です。2、3歳ごろから、身近なものを表す漢字から始めましょう。「猫」という漢字を紙に書いて、「ネコだよ」と繰り返し見せれば、子どもは認識できます。漢字が理解できれば、助詞や助動詞の使い方が理解しやすくなるし、より難しい文章が読めるようになります。

論理はすべての教科の土台です。訓練すれば誰でも身につけられますから、幼少期に習得してしまうのが得策でしょう。

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