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おこづかいどうする? 渡す前に気を付けたいポイント 子ども同士の貸し借りは厳禁

2019.11.08

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坂本 綾子
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子育て世代のお金の悩みに、子育て世代のファイナンシャルプランナーがお答えするコラムです。

おこづかいで買うものは? 必要経費との仕分けが大事 

子どもに定額制でおこづかいを渡す場合、おこづかいで買う物の範囲を決めておきます。学習に必要な参考書や文房具は親が、子ども自身が欲しい文房具や雑誌、お菓子・飲み物はおこづかいで、という具合です。1カ月という期間は子どもが自分で管理するには長いので、1週分ずつ決まった曜日に渡す方法もあります。そして、おこづかいを渡した日や金額、使い道を記録する「通帳」を作りましょう。 

事前に決めた額では足りなくなり、追加を要求されたときはどうしましょうか? まずは翌月(または翌週)の分を前貸しして乗り切ってもらいます。次の期間はガマンが必要ですが、借りたお金は返すのが原則。親子だからといってなあなあにせず、「通帳」に借りた日と金額、返した日の記録を残しておきます。どうしてもお金が足りないときは借りるという方法があるけれど、それは将来の収入を今使っているのだということ、借りたお金は返さねばならないことを子どもに実感させましょう。 

ただし、いつもお金が足りないようなら使い方の見直しが必要です。買い食いにお金を使いすぎているなら、家に用意してあるおやつや飲み物で間に合わせるように伝えます。でも、塾通いをしている子が自分で塾弁を買って食べるのは必要な支出です。このような必要な支出と好きに使える分をまとめておこづかいとして渡していて、必要なものを買う分が足りない場合は金額を増やす必要があります。 

中学生以上になると、必要なものも含めておこづかいでやりくりするケースが増えるでしょう。進級・進学などの節目に、今のおこづかいの額が適切か、子どもの意見も聞いて金額を決め、その後は渡した金額の範囲でやりくりしてもらうようにします。

子ども名義の銀行口座をつくろう

お金をためることも覚えさせたいですね。とはいえ、おこづかいの中から貯金するのは物欲の小さい子ども以外にはなかなか難しいでしょう。祖父母からのお年玉のような不定期の収入は、その3分の1、あるいは半分を貯金するなどとルールを決めてはどうでしょう。その際には銀行(金融機関)に子ども名義の口座をつくり、入金します。未成年の子ども名義の口座開設には、親権者(保護者)と子ども双方の本人確認書類、親子関係を確認できる住民票、子ども本人のマイナンバーが確認できる書類が必要です。 

気をつけたいのが子ども同士のお金の貸し借りです。お金の貸し借りは厳禁、と言い聞かせるべきです。ただ、どんな場合でも絶対にダメとも言い切れません。例えば、一緒に出かけた友だちが財布を落としてしまって困っていたらどうする? 私自身は、自分が借りたお金は必ず返すこと、そうしないと友だちをなくす、と話しています。そして、逆に自分がお金を貸すときは返してもらえないことも覚悟するようにとわが子には伝えています。 

個人間のお金の貸し借りはトラブルのもと、なるべくしない方がいい。でも、お金の貸し借りは「悪」ではありません。そもそも金融とは、お金に余裕のあるところから、お金を必要としているところに融通することです。その方法として、「貸し借り」や「出資」があります。中学生になったら、銀行を通した金融の仕組みをこんなふうに伝えてもいいでしょう。

 おこづかいをためるために銀行にお金を預けました。これは銀行にお金を貸すのと同じこと。お金を貸したお礼に利子をつけてもらえます。

銀行はこうして多くの人から預かったお金をまとめて、急にお金が必要になった会社に融資したり、住宅や車を買いたい人にローンとして貸したりします。これは銀行の仕事の一つです。銀行はお金を貸した人から利子をもらい、その一部をお金を預けた人に利子として払います。銀行がお金を貸した人から受け取る利子は、お金を預けた人に払う利子よりも高くなっていて、その差額が銀行の利益になります。

おこづかいのやりくりをきっかけに、金融の仕組みにまで子どもの目が向けば理想的です。

本日の結論

  • おこづかいで買うものと必要な支出を仕分けし、決めた金額内でのやりくりを学ばせる
  • お年玉など「不定期収入」を活用して、貯金の習慣をつけさせよう
  • おこづかいのやりくりや預貯金、貸し借りの体験が、金融の仕組みを学ぶ土台になる

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