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入試頻出!時事問題対策で押さえたいポイント 参院選、令和、台風は要チェック

2019.10.23

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大島 淳一
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来春の入試に向けて本番を意識した勉強に取りかかる時期になりました。社会を中心に出題される時事問題対策もその一つです。高校入試はもちろん、大学入試でも取り上げられることがあります。テーマになりそうなニュースをいくつか挙げながら、おさえておきたいポイントや出題例などを紹介します。

参院選のニュースを手がかりに選挙制度を復習

必ずチェックしておきたいのが7月の参議院議員選挙(参院選)です。この選挙から定数がかわったことから下のような図を示し、定数や任期などについて適切な数字を問う出題が考えられます。衆議院とのちがいも確認します。

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もう一つのポイントが投票率。国政選挙の場合、一般的に年齢が高いと投票率が上がる(低いと下がる)傾向がみられます。夏の参院選の場合、18、19歳の投票率(抽出調査、速報値)は31.33%で、全体の48.80%を大きく下回りました。

こうした状況から生じる「シルバー民主主義」という現象をおさえておきます。当選したい候補者が投票率の高い高齢者を念頭に置いた政策を優先して打ち出すなど、高齢者が政治に影響をおよぼすことで、若い世代を視野に入れた政策などが軽視される心配があります。

この春におこなわれた公立高校の入試で「選挙(制度)」を出題した都道府県の一つが北海道。選挙権があたえられる年齢や、日本の選挙の原則についての説明に空欄を設け、適切な数字や語句を答えさせました(【 】内が正答)。

「日本の選挙は満【18】歳以上のすべての国民が投票できる普通選挙や、1人1票の【平等】選挙などの原則のもとでおこなわれている」

早稲田大学(社会科学部)では「参政権」にかんする四つの説明から適切なものを選択式で答えるという出題で「衆議院議員、地方議会議員、市区町村長の被選挙権は25歳以上、参議院議員、都道府県知事の被選挙権は30歳以上にあたえられている」を答えさせました。

ユネスコ世界文化遺産は社会分野テーマの宝庫

ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の世界文化遺産に「百舌鳥・古市古墳群」(大阪府)の登録が決まったというニュースも大事です。貴重な遺跡や文化財、自然環境を人類共通の宝として守ろうとするのが世界遺産。建物や文化的景観などを対象とする「文化遺産」、生態系や地形などを対象とする「自然遺産」、自然遺産と文化遺産の両方の価値がある「複合遺産」の三つがあります。

百舌鳥・古市古墳群は4世紀後半から5世紀後半につくられた約50基の古墳から構成され、国内で最大規模の前方後円墳「大山古墳(大仙古墳、伝仁徳天皇陵)」などがふくまれています。

ポイントはユネスコ。今春の公立高校入試では大阪府や鳥取県などがアルファベットでの表記(UNESCO)を選択させました。 

平成から令和へ 元号に関わる歴史事項もチェック

忘れてはならないのが新元号の「令和」。それぞれは万葉集の文字がもとになっています。

万葉集は日本に現存する最古の歌集で、8世紀の終わりごろまでに編さんされました。天皇だけでなく、農民や九州地方の警護にあたった無名の防人ら、さまざまな階層の人がよんだ歌が4500首あまり収められています。国語の「文学史」などで出題されるかもしれません。

元号が用いられる歴史上の出来事もチェックしておきます。「大化」なら、中大兄皇子と中臣鎌足らが天皇を中心とする中央集権国家の実現をめざし、蘇我氏をたおしたこと(645年)に始まる一連の政治改革「大化の改新」といった具合です。

経済の変化(消費税率の推移など)や自然災害(阪神・淡路大震災、新潟県中越地震、東日本大震災など)のように、あるテーマに沿って「平成」の歩みをふり返る出題もありそうです。この春の入試で経済史を取り上げた青山学院大学(法学部など)がその一例で、国際経済の分野で2008年におきた世界的な出来事は何かといった問題がもり込まれました(正解:リーマン・ショック)。

エンスタ640x平成の主な出来事

各地に被害与えた台風から資料を読み解く出題も

各地に被害をもたらした「台風」もマーク。社会の出題として今春の入試で取り上げたのが岩手県です。「埼玉県、千葉県、東京都(23区以外)、神奈川県から東京都の23区への通勤・通学者数」「上記の都県で通勤・通学に利用する交通手段の割合」をあらわす資料を示したうえで、台風などで公共の交通機関に乱れが生じると帰宅困難者が多く出る理由を記述させました(解答例:東京23区に周辺の地域から通勤・通学をする人が多く、そのなかで鉄道を利用する人の割合が高いから)。

 ※朝日中高生新聞2019年9月29日付

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