エデュアお悩み相談室

中学受験で週5日の塾通い ゆがみが出ないか心配で…

2019.10.16

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安浪 京子
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  • 目的を家庭内で共有し、ブレない軸を持って
  • 塾の方針に違和感がある場合は、家庭内のガイドラインを
  • 勉強に対するマイナスイメージを植え付けるのはNG

《質問者》
小学6年生の親です。中学受験のため塾に通っていますが、週5回も行く時間割が組まれていることに疑問を感じています。小学生がほぼ遊ぶ時間もなく、勉強を詰め込んでいると、どこかでゆがみが出てくるように思えて心配です。(神奈川県 主婦 50代)

今号の回答者は「きょうこ先生」

《回答》 同様の思いを抱えていらっしゃる保護者の方も多いと思います。のびのびと過ごした自分自身の小学生時代と比べて、可哀想に思うこともあるでしょう。しかし、疑問を感じながら塾に通わせても、良い結果は出ません。まずは「なぜ中学受験をさせるのか」という目的を確認しましょう。そこが家庭内で明確になっていないと、塾の大量の学習内容や膨大な情報にのみ込まれて、不安だけが募ることになります。

中学受験の目的が明確であれば、次に「我が家はどのようなスタンスで中学受験に臨むのか」を決める必要があります。ご家庭のスタンスは、以下の三つのパターンに大別できます。

(1)アスリート型

中学受験が最優先事項であり、あくまで結果にこだわるご家庭です。オリンピック選手を育てるイメージといえばわかりやすいでしょう。本連載でもおなじみの佐藤亮子さん(佐藤ママ)のご家庭はここに該当します。

(2)スタンダード型

将来のことを考えると勉強はさせたいし、できるだけ上を目指したいが、子どもが潰れたり、家族がボロボロになったりするまではやりたくない、というご家庭です。中学受験のボリュームゾーンで、今回のご相談はここに該当すると思います。

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(3)マイペース型

中学受験が絶対ではなく、勉強より熱心に力を注いでいるものがあったり、途中で中学受験から降りることも視野に入れたりしているご家庭です。偏差値にこだわらず、ご縁のある学校があれば、というスタンスです。

基本的に、最難関校の合格実績を誇る大手塾は全て①の「アスリート型」です。オリンピック選手を育てるイメージですから、塾での長時間拘束、大量の宿題は当然です。しかし、ご家庭が②の「スタンダード型」の場合は、塾の方針に違和感が生じることもありますから、家庭内のガイドラインを作る必要があります。睡眠や休憩時間をきちんと確保する、多すぎる宿題や授業を間引くなど、断固とした姿勢がなければ流されてしまいます。「塾に行っていれば安心」という考えからは脱却することになるので、当然不安も孤独感も出てきます。それでも、ブレない軸を持って過ごされたご家庭は皆さん、結果にかかわらず「中学受験をして良かった」と、とても良い顔をしていらっしゃいます。

最も良くないのは「こんなに勉強して可哀想」と、勉強に対するマイナスイメージを子どもに植え付けることです。そうなれば当然、ゆがみが生じてきます。中学受験の勉強を有意義なものにできるかどうかは、ご家庭次第です。

本来、「学ぶこと」は楽しいもの。中学受験の勉強をお子さまの人生の糧とする方法はいろいろあります。ぜひその方法を探してあげてください。

お悩み募集

※教育や育児、受験のお悩みに、「佐藤ママ」こと佐藤亮子さんらさんやプロ家庭教師で中学受験カウンセラーの安浪京子さんらエデュアや朝日新聞で連載を持つ筆者が交代でお答えします。みなさんのお悩みを募集しています。子どもの年齢や学年、お住まいの都道府県名のほか、相談内容をできるだけ具体的に書き、メールでエデュア編集部にお送りください。掲載は匿名です。すべての相談に応じることはできません。ご了承ください。
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