子育て世代のお金ナビ

子供の保険、本当に必要なのはどれ? 損害賠償や死亡保障、自転車保険の考え方

2019.10.10

author
小山 信康
Main Image

子育て世代のお金の悩みに、子育て世代のファイナンシャルプランナーがお答えするコラムです。

Q. 自転車保険が義務化 子どもも保険に加入すべき?

《相談例》
小学4年の娘がいて、年明け早々に2人目が生まれる予定です。これを機に家族の保険を見直そうと考えています。具体的には、現在加入中の生命保険(死亡保障2000万円)の増額、または病気やけがに備えた医療保険も検討すべきかと考えています。また、子どもも保険に加入した方がいいのでしょうか。わが家の場合、どんな基準で保険を選んだらいいでしょう?

《相談者はこんな人》
埼玉県在住、男性会社員38歳。家族は会社員37歳の妻(1年間の育児休業を取得予定。その後は時短勤務になる見込み)、小学4年の長女(10歳)。社宅住まいで自家用車を保有。 
収入=年収450万円(夫)+年収350万円(妻)
支出=年間400万円くらい? 
貯蓄/運用=普通預金200万円、定期預金500万円、投資信託50万円(毎月2万円積み立て)、教育費定期積み立て160万円
保険料の内訳
(夫)定期保険(死亡2000万円、保険期間40歳まで)=保険料2500円/月
がん保険(診断一時金100万円、入院給付など、終身)=保険料3000円/月
(妻)共済(病気死亡400万円、病気入院日額4500円)=保険料2000円/月
医療保険(入院日額5000円、手術10万円)=保険料1800円/月

A. 子どもの医療は公的制度が充実 損害賠償は特約をチェック

子どもに対する保障はどう考えたらよいでしょうか?

子どもの「もしも」への備えは、(1)病気やけが(2)他人への損害、について考えるのが一般的です。公的な健康保険制度だけでは不安と感じるなら医療保険、子どもが他人の物を壊したり、他人にけがをさせたりした際の賠償責任が不安なら損害保険の活用が考えられます。
子どもは収入の担い手ではないので、基本的に死亡保障額は「ゼロ」と考えてよいでしょう。万が一の場合も進学資金として蓄えたお金で十分賄えると想定されます。

子どもの医療保険に加入する場合の考え方や注意点は?

公的保険が適用される範囲の入院・治療であれば、子どもにかかる医療費が無料になる自治体は少なくありません。ただ、対象が小学生までという自治体もあれば、中学生までという自治体や22歳までという自治体もあり、地域によって事情が異なる点にも注意しましょう。お住まいの自治体の制度にもよりますが、あえて医療保険に加入する必要性は低いと考えられます。
ただ、医療費が無料になるといっても、差額ベッド代や先進医療にかかる費用は助成の対象外となる場合が多いです。それらに不安を感じる人は積極的に医療保険を活用することも考えられます。

掛け金が安い県民共済も気になっています。

基本的に都道府県民共済は掛け金が安く、割戻金も期待できるので、小さな負担で保障を得られます。有効活用してみることも一考に値します。ランドセルの割引販売など、生活に密着したサービスが充実している共済もあります。

損害賠償についてはどう考えればいいですか? 学校を通じて、PTAの名前のついた「こども総合保険」の案内を受け取りました。加入した方がいいですか?

あくまでも任意の保険なので、加入する義務はありません。子どもの傷害から個人賠償責任、さらに保険料を上乗せすれば育英費用補償も受けられるので、様々なリスクに対してまとめて備えることができる点は便利です。
しかし、その必要性は個々人により考えが異なるでしょう。すでに加入している保険と保障内容が重複していないかなどを勘案しながら、検討してみるとよいでしょう。

賠償といえば、自転車保険への加入が義務化されるとききましたが……。

お住まいの埼玉県のほか、大阪府や京都府、仙台市や名古屋市でも条例で義務化されています。現在「努力義務」としている東京都も、2020年4月から義務化する方針のようです。
自転車で他人を死傷させたことにより、多額の賠償金を請求されるケースが増えています。保険料も年間数千円程度の商品が主流なので、義務化地域かどうかにかかわらず自転車に乗る人は加入を検討しましょう。
相談者は自家用車を保有しているので、自動車保険に加入しているはずです。その場合、個人賠償責任特約を付けることで家族が自転車事故を起こした場合の賠償責任に備えることができます。また、都道府県民共済の多くは年額1680円で個人賠償責任保険を加えることができます。奥様が加入している共済にそういったオプションサービスがないか調べてみましょう。保障内容や保険料(掛け金)を比較して、上手に活用しましょう。

 まとめ

      子どもを育てていく中で、様々なリスクと直面する場面はありますが、多くのケースで公的なサービスが充実しています。まずは、子どもに万が一のことがあった時や、何かの事故を起こした時に発生する損失や賠償責任を具体的に想定してみましょう。あらかじめたくさんの保険に入っておけばいざという時に助かるかもしれませんが、保険料の負担が重くなり、何事もなかった時の進学資金を蓄えることができなくなっては本末転倒です。

    進学資金を蓄えることを第一に考え、それ以外の資金で保険料を賄うことができるのか、あるいは進学資金の一部を保険料に回して進学時に困ることがないのか、具体的に検証してみましょう。

インフォメーション

日本FP協会は毎年11月の第1土曜日を「FPの日®」と定め、前後約1か月間に全国各地でファイナンシャルプランナー(FP)によるセミナーや相談会など参加無料のイベントを開催しています。今年は10月19日~11月30日の間に、47都道府県(50支部、計57回)で「家計管理のコツ」や「教育費の準備」「マイホームの購入」「資産形成」などをテーマにしたセミナーが開かれます。住宅ローンの返済計画や子どもの教育資金、老後資金の準備など、くらしとお金に関する悩みを日本FP協会認定のFP(CFP®・AFP認定者)に相談することができる無料体験相談会(先着・事前予約制。相談時間50分以内)もあり、的確なアドバイスがもらえます。ワークシートを使ってFPと一緒にライフプランシートやエンディングノートを作り上げる体験型セミナーを開催する地域や、子ども向けに「おこづかいゲーム」などの金銭教育ゲームを開催する地域もあります。 各地のイベントや参加申し込みなどの詳細はこちらから。

お悩み募集

コラムで採り上げてほしいテーマを募集しています。相談内容をできるだけ具体的に書き、メールでEduA編集部にお送りください。掲載は匿名です。すべての相談に応じることはできません。ご了承ください。
メールはこちらから

Latest Articles新着記事