中学進学 グローバルという選択

洗足学園中高 豊富な海外研修・留学プログラム 協定先にアメリカの名門校も

2019.09.20

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柿崎明子
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2~3週間の海外研修が7コース、4~11カ月間の留学ができる提携校が6校ある女子校。校内には交換留学生の姿も見られる。

帰国生入試を早くから実施

広々としたエントランスを、外国人留学生と日本人生徒がおしゃべりしながら歩いている。洗足学園(川崎市)のキャンパスでは、見慣れた光景だ。同校はいち早く学校のグローバル化に取り組んできた。今では多くの学校が採り入れている帰国生入試も、20年以上前から実施している。

英語科の山元惣一朗教諭が振り返る。

「帰国生入試を始める前から、毎年数人の帰国生が編入していました。優秀な生徒も多く、周囲の生徒に刺激を与えていた。海外で培った英語力が落ちてしまうようではもったいないと、カリキュラムを整えて本格的に受け入れることにしました」

帰国生向けのハイレベルな英語の授業はネイティブの教員が担当し、少人数で行う。ある日の中1の題材は、シェークスピアの『ロミオとジュリエット』。あらかじめ古典と現代文のテキストを読み比べておき、授業では生徒が感想を述べ合う。教員はファシリテーターに徹して「このときのロミオはどういう気持ち?」「なぜ、ジュリエットは急に冷たい態度を取ったと思う?」など、次々と質問を投げかけていく。一方で帰国生には国語や数学を苦手とする生徒もいるため、放課後に補習を行っている。

同校が早い時期から帰国生を受け入れた背景を、山元教諭は次のように話す。

「本校は元々オープンマインドな校風で、異なるものを受け入れる素地があった。グローバル教育とは、違う文化を受け入れられる精神を育てていくことが前提ではないでしょうか」

広々としたカフェテリアは生徒の憩いの場。自習をする生徒も
広々としたカフェテリアは生徒の憩いの場。自習をする生徒も

海外研修7コース、留学先6校

在学中に海外に飛び出す生徒も多く、さまざまなプログラムが用意されている。長期休暇を利用した2~3週間の海外研修プログラムは7コース。行き先はアメリカやフィリピン、オーストラリアなどバラエティーに富み、ホームステイや寮生活をしながら英語を学ぶ。この研修がきっかけで、留学する生徒もいるという。4カ月から1年間にわたり滞在する留学先は、6コース用意されている。なかには公立校ランキングで全米6位、カリフォルニア州で1位という名門校も含まれている。短期研修に出かける生徒は1年間で約80人、長期留学は約20人にのぼり、生徒にとって海外体験は特別のものではなくなっている。

「海外研修で英語力は格段に上がります。また文化や習慣の違いを身をもって体験することで、広い視野を持つようになります」(山元教諭)

生徒たちが「他流試合」として挑んでいるものの一つが、模擬国連だ。大学生や高校生が「大使」になって各国の学生・生徒たちと国際会議に参加する。洗足学園の生徒は、ニューヨーク、パリ、ベルリン、ロンドン、韓国などに出向いて腕を磨いてきた。この経験を踏まえ、2014年には有志が模擬国連同好会を結成し、自校で「ジャパンメトロポリタン模擬国連大会」を開催。近隣の3校から始まり、今年2月に開催された大会は34校、約400人が参加する規模へと成長した。5月にはアメリカのイエール大学で決勝大会が行われる「ワールド・スカラーズ・カップ」東京大会にも参加。クイズ、ディベート、ペーパーテスト、エッセーの4種目で得点を競った。洗足学園からは十数人が国内の予選を勝ち抜き、28カ国から計2100人が参加したシドニー世界大会に挑んだ。

16年5月には国際協力機構(JICA)に就職した卒業生が企画し、アフガニスタン人の女性研修員と女性を取り巻く環境についてディスカッションした。

「先進国だけでなく、課題を抱えている国との交流も深めたい。いろいろな世界を知ることで、国際的に活躍するリーダーを育てたいですね」(山元教諭)

曲線が美しいモダンで明るい校舎
曲線が美しいモダンで明るい校舎

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