中学進学 グローバルという選択

名古屋国際中高 ホームルームは英語で 国際バカロレア認定校の学校生活

2019.09.18

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柿崎明子
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東海地区では数少ない、国際バカロレア(IB)のディプロマプログラム(DP)認定の「一条校」。DPは高校2~3年で履修する。ネイティブインストラクターが10人在籍し、英語教育や国際研修に力を入れる。

中3からIBへの橋渡し

名古屋国際中高(名古屋市)が提供するDPは、高校2~3年の2年間をかけて学ぶ大学入学準備のプログラムで、3年時に受ける世界共通の試験の結果に応じて各国の大学の入学資格を得られる。DP履修希望者は論文、面接、英語、数学の試験に合格することが条件。現在高2生が15人、高3生が16人在籍している。

DPの音楽を指導する武藤浩司教頭は言う。
「一条校(学校教育法第1条に定められた教育機関。中等教育では中学校、高校、中等教育学校)としての卒業に必要な単位も取らなければならず、生徒は非常に忙しいですね。やるべきことがたくさんあって、卒業生は時間の管理が大変だったと話しています。ただ、IBで学ぶリポートやプレゼンテーションの技術が、大学の授業に役立っているようです」

同校では中3から、本格的なIBへの橋渡しをする講座を開いている。放課後を利用し、数学を英語で教えたり、記述やプレゼンを通じて思考力や表現力を養ったりする。高1では英語、数学、歴史、理科を英語で学ぶ「プレIB」コースが設けられている。指導する教員はIBの資格を有しており、授業もIBの手法で行う。

先進的な英語教育を行っているのも同校の特徴だ。ネイティブインストラクターが10人在籍し、中学1~2年は日本人とネイティブインストラクター2人が担任を務める。朝のホームルームではネイティブインストラクターが、英語であいさつしたり連絡事項を伝えたりする。

入試広報部長の内藤圭祐教諭は言う。
「中1生は最初はとまどいますが、日本人教員や同級生がカバーしています。2年生になると、ほとんどの生徒が理解できるようになります」

ネイティブインストラクターも、生活指導を担当したり生徒の相談に応じたりしている。日本人教員は、職員室を訪ねてきた生徒をネイティブインストラクターに対応させ、会話の機会を増やすようにしているという。

名古屋国際DP授業
DPクラスのChemistry(化学)の授業は英語で行う

外国人や帰国生も多数受け入れ

外国籍の生徒や海外からの帰国生も、早くから受け入れてきた。バンコクとロンドンで現地入試を行っており、現在は31カ国からの外国籍生や帰国生が全校の28%を占めている。

「海外経験のある生徒の割合が高いので外国籍生や帰国生もマイノリティーにならず、のびのびと過ごしています。悩みがあれば、ネイティブインストラクターが相談に応じています」(内藤教諭)

一般入試で入学した生徒とは英語のレベルに差があるため、英語の授業は習熟度別に行う。週7時間(中1は6時間)のうち3時間は、クラスを分割しネイティブのインストラクターがオールイングリッシュで行っている。

高2で行われる「国際理解研修」は、四つのコースから選択する。カナダやアメリカで語学研修に参加したり、ハーバード大学の学生と交流したりするコースが設けられている。フィリピンのマニラを訪れるコースは、「貧困」をテーマに、路上生活をしている子どもやゴミの山を視察し、保護施設の子どもたちとも交流する。この研修をきっかけに「貧困をなくしたい」「国際問題に取り組みたい」と、進路を決める生徒もいるという。

小林格校長は「本学の建学の精神は、創立者の栗本祐一(昭和初期、日本人として初めてカナダの州立アルバータ大学を卒業し、帰国後に名古屋鉄道学校、名古屋商科大学などを創設)が唱えた開拓者精神。英語教育や国際理解研修を通して、未知の世界を開拓し世界に飛び立つ国際人に育ってほしい」と話している。

名古屋国際中高提供・路上生活の子どもたちと
国際理解研修では、フィリピンの路上生活の子どもたちと「理想の社会」を描いた

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