ゼロからわかる! 2020大学入試改革 おさえておきたいポイントを解説

大学入試の共通テスト 英語民間試験の集団受験で不正の心配は? 高校単位でないとGTEC受けられない?

2019.09.19

author
増谷 文生
Main Image

2020年度からの大学入試改革について、朝日新聞社会部で大学入試や教育問題を取材する増谷文生記者がポイントを解説します。今回は特別編。3回にわたって、読者のみなさまから寄せられた質問に増谷記者がお答えします! 

(質問)GTECは学校ごとの申し込みなので、申し込まない学校に通う私の息子は受けられないと聞きましたが、個人でも受けられるのでしょうか。

結論としては、個人で申し込む形となりますので、受けられます。これまでのGTECは学校申し込みでした。しかし、大学入学共通テストで成績が活用される2種類のGTEC(大学入学共通テスト版、CBT)は、どちらも今後、開設される専用サイトから、個人が申し込む仕組みです。
なお、文部科学省の大学入試英語ポータルサイトに最新の情報がまとめられています。

(質問)GTECで質問ですが、同じ高校の受験生が同じ部屋に集まる場合、カンニングが横行すると予測している人はいませんか。

カンニングはGTECに限らず、あるいは英語民間試験に限らず、発生するのではないか、と心配する人はいます。なお、GTECを実施するベネッセコーポレーションは、大学入学共通テスト版で、さまざまな学校の生徒が集まる公開会場を基本とし、交通の便が悪い所などは高校会場を設けるとしています。一方、特にGTECのみについてカンニングが多そうだ、と指摘している人は聞いたことがありません。
文部科学省の大学入試英語ポータルサイト内には「不正防止対策」と題するリンクがあり、それぞれの試験でどのように対策を講じるのかという一覧表が載っています。例えば、英検のメインとなる「S-CBT」の「スピーキング」(話す)の項目には、「携帯電話は原則試験教室外のロッカーへ収納し、教室内への持込み禁止」「試験教室へ受験者による筆記用具の持込は禁止」「試験中、監督者による定期的な巡回を行う」「全席パーテーションを設置」などが列挙されています。
また、「試験監督の考え方」と題するリンクを開くと、それぞれの試験の実施主体が回答した内容が一覧になっています。すべての不正が防げるかどうかは分かりませんが、「カンニングの横行」という事態を防ぐ対策を考えていることは分かります。
なお、新たに導入される「話す(スピーキング)」試験では、隣の人の解答をまねる不正行為を懸念する声もありますが、記者がGTEC大学入学共通テスト版の「話す」テストを試してみたところ、ヘッドホンを着けていても隣の人の声がかすかに聞こえたものの、その声をなぞって話すという不正行為は、非常に困難と感じました。

GTEC試行
GTEC大学入学共通テスト版の「話す」テストはヘッドホンを着けてタブレット端末に吹き込む形式だ

(質問)来年7月は東京五輪の時期なので宿泊・移動で支障が出るのでは。

GTEC大学入学共通テスト版は、6月14日、7月19日、10月4日、11月1日に実施されますので、2回目の7月19日は東京五輪が開幕する7月24日の5日前となります。このタイミングは、東京など五輪の会場周辺の宿泊施設は予約が多いと思います。交通機関はどのような状態になるか見通せませんが、ベネッセはそうした五輪の影響も考慮して、会場を選ぶとしています。とはいえ、実際に五輪の影響がどこまで受験の支障になるかについては、現時点で私たちも予測しきれません。

2020年度に受けられる主な英語民間試験

増谷記者への質問を募集中

新しい大学入試制度に関して、受験を控えたみなさんや保護者からの質問を募集しています。相談内容をメールでEduA編集部にお送りいただいたら、このWEBサイトなどでお答えしていきます。掲載は匿名です。趣旨をそこねないように質問文の一部を変えることがあります。すべての相談に応じることはできませんが、ご了承ください。
メールはこちらから

Latest Articles新着記事