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もうすぐ2人目が誕生 保険見直しのポイント、教育資金の考え方は?

2019.09.12

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小山 信康
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子育て世代のお金の悩みに、子育て世代のファイナンシャルプランナーがお答えするコラムです。

Q. 家族が増える喜びと収入減る不安 保険はどんな基準で選ぶべき?

《相談例》
小学4年の娘がいて、年明け早々に2人目が生まれる予定です。これを機に家族の保険を見直そうと考えています。具体的には、現在加入中の生命保険(死亡保障2000万円)の増額、または病気やけがに備えた医療保険も検討すべきかと考えています。また、子どもも保険に加入した方がいいのでしょうか。わが家の場合、どんな基準で保険を選んだらいいでしょう?

《相談者はこんな人》
埼玉県在住、男性会社員38歳。家族は会社員37歳の妻(1年間の育児休業を取得予定。その後は時短勤務になる見込み)、小学4年の長女(10歳)。社宅住まいで自家用車を保有。 
収入=年収450万円(夫)+年収350万円(妻)
支出=年間400万円くらい? 
貯蓄/運用=普通預金200万円、定期預金500万円、投資信託50万円(毎月2万円積み立て)、教育費定期積み立て160万円
保険料の内訳
(夫)定期保険(死亡2000万円、保険期間40歳まで)=保険料2500円/月
がん保険(診断一時金100万円、入院給付など、終身)=保険料3000円/月
(妻)共済(病気死亡400万円、病気入院日額4500円)=保険料2000円/月
医療保険(入院日額5000円、手術10万円)=保険料1800円/月

A. 保険はあくまで「万が一」 過大な備えは本末転倒

子ども2人分の教育費を積み立てるとなると、不安が拭えません。どうしたらいいでしょうか?

第1子が生まれてからの10年で、教育費として160万円の積み立てができています。年間16万円程度を積み立てた計算になりますね。第2子の誕生で、家計に若干の変化はあるでしょうが、同様のペースで積み立てを続けると、第1子が18歳の時点で288万円となり、おおむね大学進学資金としては及第点と言える金額がたまります。その後で第2子用の積み立てに専念したとして約160万円を準備できます。
やや不足しますが、奨学金などの利用を検討すれば、大学進学は十分可能です。また、投資信託の積み立てもされているということなので、その資産の一部を進学資金に回すことも考えられます。
ただし、私立の中学校や高校に通った場合はプランが大きく変わる可能性があるので注意しましょう。

第2子の誕生後、妻は専業主婦になるかもしれません。その場合の注意点を教えてください。

相談者に万が一のことがあった時の必要保障額が上がると想定されます。子育てが落ち着いたら、奥様がもう一度正社員として働くことも検討されているかもしれませんが、今と同等かそれ以上の報酬の仕事に就けるかどうかは不確定だからです。死亡保険の保障額の上乗せを検討する必要があるかもしれません。
ただし、保険料負担が家計を圧迫する場合は、拙速に新たな保険に加入しない方がよいでしょう。

マイホームの購入を検討しています。そのタイミングで保険は見直した方がよいですか?

はい。マイホームを購入すると団体信用生命保険に加入されると思います。定期保険などによる死亡保障の必要性が低くなることを踏まえて見直すとよいでしょう。いまは共働きということなので、住宅ローン返済を夫婦で分担することが想定されます。その場合、どちらかが亡くなられた場合はローンの全額が免除になるわけではなく、亡くなられた方の返済分のみが免除対象になる点に注意しましょう。

妻の育休や時短勤務の間は収入が減ってしまいます。その間、家計はどのように賄ったらよいでしょうか?

家計は毎年黒字というわけにはいきません。一時的な赤字はやむを得ないと考えられます。すでに定期預金などの金融資産をしっかりと蓄えられているため、あまりストレスを感じることなく、「しかたないよね」と前向きに考えて貯蓄を切り崩しながら乗り切りましょう。
どうしても、収入減が気になるようでしたら、奥様の育休を早く切り上げて復職するか、社内規定で禁じていない範囲で副業を検討する方法もあります。

病気になった時の家計負担が不安なので、がん保険以外の医療保険への加入も検討したいのです。どうでしょうか?

強く不安に思われるようでしたら、保険料を「不安解消料」と考えて医療保険に加入することも一考です。
ただ、医療保険から給付金を受け取ると、所得税や住民税の医療費控除を利用できる金額が少なくなってしまいます。収入の状況にもよりますが、年間の医療費が概ね10万円を超えると、その分を所得控除とすることができます。
しかし、給付金を受け取ると、その分だけ所得控除額が減ってしまうことになります。「保険料を払い続けて、入院・手術した時に給付金を受け取る」場合と、「保険料相当額をため続けて、入院・手術した時に医療費控除で税金を還付してもらう」場合で、どちらが得になるかをシミュレーションしてみるとよいでしょう。

 まとめ

    保険は「万が一」の備えです。保険で備える以前に重要なのは、自分の想定するライフプランや進学プランを実現すること。過度な保険料支払いのために、結果として進学資金や老後資金を蓄えることができなかったとしたら本末転倒といえるでしょう。
    保険を検討する際には、
    (1)現在の生活を続けながら、進学資金をどう積み立てるか 
    (2)子どもが自立する前に保護者が亡くなった場合、独り立ちするまでの生活費や進学資金をどう確保するか
    この順番で検討しましょう。

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