鉄ちゃんの育て方

まだ間に合う 夏休みの自由研究、電車好きの子どもは鉄道博物館へ急げ!

2019.08.15

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葉山 梢
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夏休みも残りわずか。お子さんの宿題は終わりましたか? 今からでも間に合う自由研究のヒントを、さいたま市の鉄道博物館で探してきました。鉄道好きの子はもちろん、そうでもない子もきっと参考になるはず!

鉄道の仕組みを科学の視点で

鉄道博物館ではこの8月、「てっぱく学校2019」と題し、様々な“授業”を実施しています。その中の一つ、「理科」の授業「科学ステーション ワークシートで鉄道の原理・しくみを学ぼう!」をのぞいてみました。

同館2・3階の「科学ステーション」は鉄道の仕組みを科学の視点で解き明かすコーナー。約2年前のリニューアルの際にできました。様々な展示が並ぶなか、「自分をひっぱり上げよう~摩擦トロッコ」という装置を使ってミニ授業が始まりました。

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三つのトロッコで摩擦が異なることを体感できる

先生役は同館学芸員の香月良太さん。子どもたちは(1)何もついていないトロッコ、(2)ゴムタイヤのトロッコ、(3)鉄の車輪と鉄のレールのトロッコに順番に乗り、ロープを引っ張ってゆるやかな坂を上ります。香月さんは「どのトロッコが一番滑りにくかったかな?」と問いかけます。

なぜ滑りにくさが違うかというと、トロッコが床面に接している面積の違いで摩擦の大きさが変わるから。摩擦の違いを体感すると同時に、オリジナルのワークシートに書き込んでいけば、小さいエネルギーでたくさんの物や人を運ぶことができる鉄道の長所に気づくことができます。「鉄の車輪とレールは摩擦が小さい。鉄道は小さな力で動かすことができるエコな乗り物なんだね」と香月さん。

これだけでも立派な自由研究になりそう!

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オリジナルのワークシートを埋めれば自由研究一丁上がり!

加えて、香月さんは参加した子どもたちに「他の展示も回って、自分なりの答えを出してみてください」と呼びかけています。「自分なりの答え」を探す例として香月さんが挙げたのは、レールの展示。レールのおかげで鉄道は小さな力で走ることができますが、決められた場所以外には行けません。「トラックや乗用車といった他の乗り物の長所も生かしていけば便利な世の中になる。そんなところにも気づいてもらえれば」と話していました。

そこまで考えれば、確かに一歩進んだ自由研究になりそうですね。

 身近な疑問を博物館で確かめて

鉄道好きの子どもなら、他にも日頃から鉄道に関する様々な疑問を持っているはず。香月さんが自由研究の例として挙げるのは「線路には何で石が敷いてあるの?」「信号機の色の変わり方は鉄道と道路では違うの?」といった身近な疑問について考えること。「ぜひ博物館に来て答えを確かめてほしい」といいます。館内にいる展示解説員や学芸員に質問してもいいし、ライブラリー(土休日は予約なしで利用可、平日は要予約)で相談すれば関連図書を探してもらえるそうです。

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毎日実施しているミニ授業「鉄道のミカタ」では、参加者が撮影した動画を見せ合う

「てっぱく学校2019」の詳細・スケジュールは同館ホームページで確認できます。展示解説員と一緒に館内を巡りながらiPadで展示車両を撮影するミニ授業「鉄道のミカタ」は、毎日午後1時半から実施中。参加者同士が撮影した動画を見せ合うことで、漠然と見学するだけでは気づかない、新しい視点に触れることができます。

摩擦トロッコのミニ授業は24日にも開かれます。ワークシートはホームページからダウンロードすることも可能なので、博物館に足を運べない人も自由研究のまとめ方の参考にしてみてはいかがでしょうか。

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クラスに必ずいる鉄道ファン、通称「鉄ちゃん」。不定期連載「鉄ちゃんの育て方」では、鉄道をこよなく愛する子どもを育てる保護者の方々に向け、子どもの鉄道愛を単なる趣味に終わらせず、学習や人間的成長に生かしていくためのすべを考えます。

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