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学力の高い子どもが育つ家庭の条件とは? 経済環境より重要な親の行動と心構え

2019.07.31

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関口 修司
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  • 経済的に不利でも好成績、保護者の関わり方が重要との分析結果
  • 「規則的な生活習慣」「文字に親しむ」「知的好奇心を高める」働きかけを
  • 保護者も学校や地域に理解、社会問題に関心持ち、自ら学ぶ姿勢大切

経済的に不利でも好成績、保護者の働きかけ重要

全国学力・学習状況調査 お茶の水女子大の分析から

学力は何によって決まるのでしょうか。「最終的には遺伝だよ」という人も少なくありませんが、それだけで決まるのではないことも事実です。本人の努力や家庭における教育環境、学校の状況など様々な要因が考えられます。すべてを保護者のせいにするつもりはありませんが、子供の学力と家庭環境、特に保護者との関わりについて考えてみたいと思います。

お茶の水女子大の全国学力・学習状況調査(2017年度)を活用した分析が興味深いので紹介します。子供の学力と家庭の所得には、特に大都市部で相関があるとされています。分析では、家庭の経済状況が不利な環境(年収300万円未満)であるにもかかわらず、子供の学力が比較的高い保護者の傾向を明らかにしています。

子供だけでなく、保護者自らともに学ぶ姿勢大切

不利な環境を克服して学力が高い子供の保護者には、どんな特徴があるのでしょうか。

子供の生活習慣への働きかけとして「あてはまる」割合が高いのは、「子供が決まった時刻に起きるよう(起こすよう)にしている」「毎日子供に朝食を食べさせている」「テレビ・ビデオ・DVDを見たり、聞いたりする時間などのルールを決めている」「テレビゲーム(スマートフォンを使ったゲームなども含む)をする時間を限定している」などがあります。

子供への接し方としては、「子供のよいところをほめるなどして自信を持たせるようにしている」「子供に本や新聞を読むようにすすめている」「子供と読んだ本の感想を話し合ったりしている」「子供が小さいころ、絵本の読み聞かせをした」「子供と何のために勉強するかについて話している」「計画的に勉強するよう子供に促している」「子供が外国語や外国の文化に触れるよう意識している」が高い傾向にあります。

関口コラム2枚目

保護者自身の行動としては、「授業参観や運動会などの学校行事への参加」「PTA活動や保護者会などへの参加」「地域の行事に子供と一緒に参加する」「本を読む(電子書籍は含むが、漫画や雑誌は除く)」「テレビやインターネットで政治経済や社会問題に関するニュースを見る」「新聞の政治経済や社会問題に関する記事を読む(新聞は、電子新聞を含む)」傾向が高くなっています。

いかがでしょう。これらはあくまでも統計上の相関関係から導き出された傾向です。とはいえ、参考になることは少なくないはずです。保護者が子供の規則的な生活習慣を整え、文字に親しむように促し、知的好奇心を高めるような働きかけを行うことが必要です。さらに学校教育や地域活動に理解を示し協力的であることや、社会問題に関するニュースに関心を持つなど、保護者自らも学ぶ努力を続けることの大切さを改めて教えてくれるのではないでしょうか。

まずは、できることから。新聞を読んで面白いと思った記事を話題に、お子さんと会話をしてみてください。

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