家族のとなりに新聞を

学力アップ校がみんなやっていることとは?

2019.07.17

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関口 修司
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  • 新聞活用学習、実施後に全学年で目標達成率アップの例も
  • 効果を左右するポイントは「日常化」、隙間時間に「NIEタイム」を
  • 新聞記事を選び、要約やコメント。家庭でも親子の会話増やす効果

新聞で学力向上、カギは「日常化」

調査実施の全学年で目標達成率アップに驚き

「学力は、数字では測れない」と考えています。とはいうものの、前回「新聞を読んでいればいるほど、全国学力テストの平均正答率が高い」「新聞を活用する学習(NIE)をしている学校は学力が高い」と言える根拠をお伝えしました。しかし、二つのデータは「相関関係」に過ぎませんでした。新聞活用の効果を証明するには、学力向上との「因果関係」を明らかにする必要があります。

最近の事例から効果が数値化できる学校を探しました。ありました。東京都内の公立H小学校は2017年度からNIEを始めたばかり。この小学校では、全国規模の民間の基礎・基本定着度調査を、2年生以上の各学年で実施しています。NIE実施前後の目標達成率を比べてみると、前年にテストを受けていない1、2年生を除く、残りの全学年で前年を上回っていました。

学校には、いろいろな子供、様々な先生がいるものです。校長を経験した立場から言えば、全ての学年で学力が向上するということは、偶然とは言えない結果です。新聞活用学習による学力向上の効果への信頼性は、さらに高くなったのではないでしょうか。

学力アップ校、共通して「NIEタイム」実践

それでは、具体的に何をどのように取り組めば、学力向上につながるのでしょうか。

まず、結論から。効果を左右するポイントは「日常化」です。新聞を日常的に教育に生かすことが大事です。いつも教室に新聞が置いてあるというだけではだめです。先生が新聞を日常的に学習資料として使って初めて効果が表れます。言うは易し、行うは難し。超多忙な先生方に、「日常的に授業で新聞を活用してほしい」と求めるのは、少々はばかられます。

関口コラム2枚目

実は、全国学力テストで学力が高かったNIE実施校でも、より効果が出ている学校に共通の取り組みがあるのです。それが「NIEタイム」です。この活動は子供が主役です。先生は原則見ているだけでかまいません。週1回程度、朝読書や帰りの会などの隙間の時間に、できれば1人1部ずつ新聞を開き、興味・関心のある記事を選び、ノートや台紙に記事を切り貼りして、要約やコメントを書かせるのです。

大人の新聞は子供には難しいと思うかもしれませんが、まずはやってみてください。「小学生新聞」からでもOKです。小学校低学年でも、新聞の写真に感想を書くことならできます。意外や意外、子供たちは驚くほど楽しく取り組みます。新聞活用の「日常化」が子供を伸ばすのです。

いかがでしょう。これなら家庭でもできます。慣れるまでは親が一緒に読んで、会話を交わしながら、新聞をスクラップして感想などを書かせてみてはどうでしょう。

親子の会話も増え、子供はもちろん、大人も勉強になること請け合いです。

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