『ドラゴン桜2』桜木建二が教える 2020教育改革

文章を書くときには「調べノート」を作るべし!

2019.06.20

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桜木 建二
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文章を書くにあたって不可欠なのが「調べもの」だ。情報があふれている今、何を頼りに必要な情報をピックアップするといいか、最相さんがアドバイスしてくれたぞ。また、自分だけの「調べノート」を作ることも勧めてくれている。「調べノート」とは?

書く際に欠かせない「調べもの」

企画書が完成すれば、テーマや知りたいことははっきりとしたはず。ここから調べものをどしどし進めていくんだ。

調べる方法と聞いて、どんなものが思いつく? インターネットで検索する、現場に行ってみる、対象を観察する、事象を体験する……。

もちろんどれもアリだが、『調べてみよう、書いてみよう』(講談社)では基本を、本で調べることに置いている。

それは、「テーマを決める」こと。本書に最相さんはこう記している。

まずは、国語辞典や百科事典で基礎を押さえて、そこから該当ジャンルの入門書、さらにはできれば専門的な書籍に挑戦することを勧めている。

なるほど、とにもかくにもまずはテーマを探せばいいのだ。そうすれば、書ける。

いまの時代はインターネットが圧倒的に便利であって、これを使わない手はないのだが、情報が正しいかどうかなかなか確証が得られない点は、よくよく気をつけなければならないんだ。

できるだけ発信元が確かなサイトを参照することを心がけておけ。新聞社や出版社のニュースサイト、省庁や図書館、企業、大学、研究機関などの公式ホームページなどだったら信用が置けるだろう。

本についても、同じテーマを扱ったものを複数読むことは大切だ。偏った見方に陥るのを防ぐとともに、すでに知られている知識はひと通り目を通して、そのうえで自分が何を言えるかを考えるべきだからだ。

あなただけの宝物「調べノート」

そうですね。ある人物についてノンフィクション作品を書くのなら、その人の伝記、評伝の類で世に出ているものは、すべて読まないといけません。そこに載っていないことを書かないと意味がありませんから。

子どものうちはそこまで突き詰めなくてもいいでしょうけど、たとえば歴史上の人物について書くのなら、学校の図書室にある関連の本はすべて読み通すくらいはしたほうがいいでしょうね。

調べものを進めていく際には、ノートを一冊準備しておくのも忘れないように。本を読むにしろインターネットを眺めるにせよ、とにかく一冊のノートに得た情報、知識を放り込んでいくんだ。

「集めた情報を記録した『調べノート』はあなただけの宝物です。企画書の段階ではまだぼんやりしていたこと ― 誰に会い、どんな質問をするか ― といったことも、調べているうちに浮かんでくるでしょう」(第三章「さあ、調べよう」から)

すべてを詰め込んだ自分だけのオリジナルノート。それを繰り返し見返すことが、ノンフィクションを書くうえで、進むべき方向を指し示す道標になってくれるわけだ。

続いては人に会って話を聞くインタビューのしかたと、得た情報を生かして文章にまとめる方法に踏み込んでいくぞ。

(ライター・山内 宏泰)

※この連載の最新版は、LINE NEWS「朝日こども新聞」(月、水、金 8:30配信)で読めます。

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話を伺った人

最相葉月さん

さいしょう・はづき 1963年、東京都生まれ、兵庫県育ち。関西学院大学法学部卒業。会社勤務を経て、ノンフィクションライターになる。精神医療、生命科学、教育などをテーマとしている。おもな著書に、『絶対音感』『東京大学応援部物語』『星新一』『セラピスト』(いずれも新潮文庫)、『理系という生き方 東工大講義 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか』(ポプラ新書)などがある。

『ドラゴン桜2』
作者は漫画家・三田紀房さん。中堅校に成長したものの、再び落ちぶれつつある龍山高校が舞台。学校理事として加わった弁護士・桜木建二が淡白な「現代っ子」たちを東大に合格させるべく、熱血指導するさまを描く。教育関係者らへの取材をもとに制作されていて、漫画を通じて実用的な受験テクニックや勉強法をふんだんに紹介している。2018年1月から、雑誌「モーニング」(講談社)や「ドラゴン桜公式メルマガ」で連載中。2003~07年に同誌で連載したパート1は、廃校寸前の龍山高校に通う偏差値30台の高校生が、1年で東大に合格する姿を描き、話題になった。

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