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竹内由恵さん 東京学芸大学附属高 期末、受験 少し先の未来へ向けてコツコツと

2019.06.13

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橋爪 玲子
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テレビ朝日のアナウンサーとして活躍する竹内由恵さんは帰国子女。日本に戻ってきて、戸惑いながら始まった東京学芸大学附属高校の生活について語ってくれました。

竹内由恵さん

話を伺った人

竹内由恵

アナウンサー

たけうち・よしえ 1986年生まれ。東京学芸大学附属高等学校、慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2008年、テレビ朝日に入社し、アナウンサーに。153月から189月まで夕方の報道・情報番組「スーパーJチャンネル」のメインキャスターを務めた後、「報道ステーション」を担当

中学校までは海外暮らし。高校でカルチャーショックはありましたか?

小学校4年生から中学校3年生まで、親の転勤でアメリカ、スイス、イギリスで生活しました。高校1年生のときは家族はまだイギリスにいて、私だけ先に日本に帰国して、祖父母と暮らしながら高校に通っていました。

日本に戻ってきて大変だったのは、まず日本史です。まったく勉強したことがなかったので。入学後すぐの授業が明治維新だったのは覚えていますが、とにかくチンプンカンプンでした。

日本の地理もわからなくて、どんなにがんばってもテストでは30点がやっと。とにかく「暗記」に苦戦したんです。日本では暗記をする科目がとても多いので悪戦苦闘していると、まわりから「覚えたい単語にマーカーを引いてその上に赤い下敷きを敷いてやるといいよ」と勉強法を教えてもらいました。

それと帰国子女だったので、入学当初は性格について、まわりから「なんかあの子変わってるよね」と言われて……。聞こえないふりをしていたような(笑)。女の子だと日本では一緒にトイレに行こうという雰囲気があるんですが、私は行きたいときにひとりで行きますよって。海外では、本当にいろいろな文化や国籍、人種、宗教の人たちがまざりあっているので、考え方や生き方もさまざまなんですね。ですから人と同調することがあまりなく、私も日本では外国人みたいでした。

高校時代の竹内さん
高校時代の竹内さん

学校生活が楽しくなったのは校風もあるそうですね。

高校2年生からは、日本の生活にも慣れてきました。学校は、規則もあまりなく、髪形も自由、先生たちも自分の好きなことを教えている感じでした。そんな自由な校風で、みんなのびのびしていたと感じます。みんなで文化祭のときに演劇をしたり、体育祭でダンスを踊ったり。準備時間にみんなとひとつのステージを目指して一致団結して盛り上がっていく経験はとてもいい思い出となりました。今でもそのときの仲間たちとは連絡を取り合い、よく会っています。

高校時代、一番夢中になったことはなんですか?

勉強です。「期末テストでいい点をとりたい」というのが私の目標でした。入学したばかりのときのテストで成績がよかったのは英語だけ。それ以外の科目の成績は本当に悪くて……。なんとか成績をよくしたいけれど日本での勉強のコツもまだよくわからないので、対策としてまずは期末テストの準備を誰よりも早く始めるんだと、スケジュールを組んで勉強することに燃えていました。

受験勉強で一番役立ったのは、暗記です(笑)。海外では暗記は重要とされませんでしたが、日本の大学受験では暗記はとても重要。帰国子女だったので英語の成績は悪くなかったのですが、英単語をたくさん暗記することは受験にも役に立ちました。勉強の仕方がわかってくると、成績も徐々に上がり、それが自信になっていきました。私は成績を上げることで、それを自信に変えていったんだと思います。

塾がある日は帰りが遅く、母が夕飯を作って取っておいてくれるのが楽しみでした。たまに私の好物のオムライスにケチャップでハートマークが描かれていたのがうれしくて、愛されているなと幸せな気持ちになりました。

竹内アナのポーズP
撮影/小黒冴夏(朝日新聞出版写真部)

高校時代に影響を受けた本はありますか?

影響を受けたというか、印象的で今も好きな本なんですが、スコット・フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』です。映画にもなっていますが、アメリカという国がどんどん成長していった1920年代の小説です。まさに成り上がりの主人公が富と名声は得ていくけれど、すごく孤独で苦しむ姿は、当時のアメリカの歴史の勉強にもなります。『グレート・ギャツビー』に限らず、時代や社会の背景から人の心の光と影の部分が見え隠れするストーリーに引き込まれてしまいます。

高校時代で今につながっていることはありますか?

人によっては中学や高校時代から将来の夢があり、それに向かって意識しながら取り組んでいる人も多いと思います。でも私は昔から夢といったものがそんなになく、毎日、自分の目の前にあることに精いっぱい取り組むタイプです。高校時代も「期末テスト」「大学受験」を目指して勉強を頑張ったことで、慶應義塾大学に入学でき、そこで出会った人によってアナウンサーを勧められ、私自身も興味を持ちました。そして今、アナウンサーという道にいます。コツコツとちょっとだけ先の未来に向かって一生懸命に向き合っていけば、それがもっと先の将来の何かに必ずつながるんだと思います。

【東京学芸大学附属高等学校】1954年に創立した国立の共学校。東京学芸大学附属の研究校として、授業では創作、実験、発表を多く取り入れている。また、地理実習、野外実習、社会・科学見学実習など、校外に出て実際に見て触れて学ぶ授業が豊富なことも特徴。
【所在地】東京都世田谷区下馬4-1-5 http://www.gakugei-hs.setagaya.tokyo.jp/

報ステに出演する竹内さん
報道ステーションで活躍する竹内さん

【報道ステーション】テレビ朝日系で毎週月~金曜日、夜9時54分~。きょう日本で、世界で何がおきたのか、毎日のニュースの大事なポイントをわかりやすく伝える番組。竹内さんは月~木曜日はスポーツを担当。「悲しいことがあまりなく、キラキラと輝いているのがスポーツ。ポジティブな気持ちになれます」。金曜日はメインキャスターを務める。

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