国語のチカラ ~読解力アップの教科書~

「普通はこう読む」という力をつけるための学習法(2)

2019.05.09

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南雲 ゆりか
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前回は、中学入試の国語で問われる「普通はこう読む」力のイメージをお伝えしました。今回は、これら(1)(4)をできるようにするための家庭でのサポートをそれぞれ、ご説明します。
黒板

(1)できるだけ主観を排除する=客観読み
子どもは「もし、自分だったらうれしいけどなぁ」とか、「きっと、こうなんじゃない?」などと、文中に根拠がないのに、思いつきで解釈してしまいがちです。そんなときは、「どこにあった?」とたずねたり、「それはあなたの考えだから、わきにおいてね。聞かれているのは書かれていることだよ」と指摘してあげたりしてください。

(2) 論理的に考える力をつける
日頃の対話の中で「なぜ?」「どういうこと?」と問いかけて、子どもに考えさせる習慣をつけることが有効です。国語の読解問題は、大別すると、「どういうこと?」という説明型と、「なぜ?」という理由説明型の2つに分けられます。

(3) 世間によくある約束事、ルール、常識を身につける
「こういうときには、こういう気持ちになる」「ああいう行動をとったのは、こういう気持ちからだ」というのを、子どもと一緒に考えたり教えてあげたりするとよいでしょう。
また、季節やものごとを象徴するような生き物、植物、風習、食べ物なども教えてあげてください。「ひばりの声=春の訪れ→喜び」といった約束事です。私がたくさんの入試問題を読んできてまとめた、おもなキーワード=表=も参考にしてみてください。

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また、図鑑、新聞なども含め、読書から得られるものも大きいです。中学年で高学年レベルの本が、6年生で子ども対象ではない本が読めるように、少しずつレベルが高めの文章を読んでいくよう誘導してください。

(4) 語彙を増やす
大人の働きかけと幅広い読書が有効です。語彙力増強用の問題集を利用すれば、新しい語句と出合うことができます。ただ、言葉をよく知っている子に「どうやって覚えたの?」とたずねると、「問題集を反復して暗記した」とは答えません。その言葉の使われる背景とともに、印象に残ったものがよく定着するようです。

子どもだからといって遠慮せずに、普段から、大人の言葉をどんどん使ってあげるとよいでしょう。それをかっこいいと思えるようになった子は、自分でも使おうとします。初めは間違った使い方をするかもしれませんが、「そんな言葉よく知っているね!」とほめながら、修正してあげてください。

「普通に読める」とは、「大人が読むように読める」ことでもあります。中学受験の国語では、子どもに少し大人であることを要求しています。
先日、南雲国語教室の3年生のクラスで、「『芸』を使った熟語は?」とたずねたら、「芸者!」と答えた読書家の男の子がいました。ついふき出してしまいましたが、こんな言葉を拾い上げてしまうくらいの幅の広さ、知識欲があっても悪くないのです。

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